研究・調査・報告
精神的問題をもつ看護学生に対する教員のかかわり
岡本 佐智子
1
1埼玉県立大学保健医療福祉学部看護学科
pp.88-92
発行日 2008年9月15日
Published Date 2008/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100544
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教育現場では、多くの教員が精神的な問題をかかえる看護学生が増えていると感じており、そのなかには、心療内科などの専門家への受診が必要であると思われる深刻なケースも含まれている。
看護学生と接していて、症状が出るきっかけとして多いと感じるのは、臨地実習でのストレスである。学校には、学生相談の制度や臨床心理士によるカウンセリングを無料で受けられるシステムなどがある。精神的問題が背景にあることが明確な場合は、担当教員が専門家への橋渡しを行なうなどの対策を講じているが、症状の表れ方や程度はさまざまで、周囲が気づかないことも多い。教員は、学生の意欲の低下を怠けているととらえたり、深刻な相談に逐一対応するあまり学生の言動に振り回されることもある。
そこで本稿では、精神的問題をもつ看護学生の特徴について考え、教員のかかわりについて提言していきたい。
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