研究・報告
訪問看護実習の成果と実習方法についての一考察―在宅看護実習のあり方を考えるために
江藤 節代
1
,
梅崎 淳子
1
,
林田 みさお
1
,
松永 由紀子
1
,
寺門 とも子
1
,
古賀 節子
1
,
山根 理恵子
1
,
古賀 クミ子
1
1福岡赤十字看護専門学校
pp.117-122
発行日 1997年2月15日
Published Date 1997/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901610
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はじめに
高齢化社会や疾病構造の変化に伴い,在宅看護や継続看護が重視されてきている.病院医療中心の看護から,あらゆる場で生きる人々の生活者としての多様なニーズに対応できる看護が望まれるようになった.このような背景をふまえ,平成9年度の看護教育カリキュラム改正では,専門科目の中に在宅看護論が新設されている.
本校は,在宅で療養する人が,その人らしい健康的な生活が送れるように援助するために,看護者は,保健・医療・福祉の各分野の役割・機能を理解し,その連携の必要性を認識しておくことが重要であると考えている.そのため,保健の分野からの保健所実習に加え,平成2年度より福祉の分野から,社会福祉部門のサービスの実際を理解するためにホームヘルプ実習を取り入れて家庭訪問を行ない,視野の拡大を目指した.しかし,それぞれの分野がひとりの対象にどのように関連づいて機能しているのかを理解させるまでには至っていなかった.そこで,平成7年度は各分野からの実習の学びを統合するために,医療の分野からの訪問看護実習を取り入れた.今回,この訪問看護実習の結果を評価・分析し,今後の在宅看護実習の展開や,指導のあり方について考察したい.
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