連載 めざせ 楽寿食・7
栄養管理と食生活の工夫―便秘
松月 弘恵
1,2
,
住垣 聰子
2
,
井上 典代
2
,
大沼 奈保子
2
1東京家政学院大学
2E-net
pp.601-605
発行日 2002年7月15日
Published Date 2002/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901531
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便秘とは?
在宅療養者の不安項目の中で排便に関する問題は大きい。便秘とは便中の水分が乏しくて硬くなり排便が困難となること,または排便がまれ(数日間に1回程度)である状態をいう。通常は1日1~2回程度の排便であるが,2~3日に1回の排便であっても排便状態が普通で,本人が苦痛を感じない場合には便秘とはいわない。しかし毎日排便があっても便が硬くて量が少なく残便感がある場合や,排便に苦痛を感じる場合は便秘である。
便秘を臨床的に分類すると,腸管の異常による機能性便秘と腸管の器質的な疾患に起因する器質性便秘に分けられ,さらに機能性便秘には腸管全体の弛緩や拡張,排便反射の鈍磨による弛緩性便秘,腸管の自律神経失調による痙攣性便秘,直腸の排便反射減退による直腸性便秘に大別できる。
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