連載 めざせ 楽寿食・1
栄養管理と食生活の工夫―エネルギー
松月 弘恵
1
,
住垣 聰子
2
,
井上 典代
2
,
大沼 奈保子
2
1東京家政学院大学家政学部
2E-net
pp.84-87
発行日 2002年1月15日
Published Date 2002/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901395
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はじめに
高齢者は,脳血管疾患の後遺症や老化現象による嚥下困難や,身体機能の低下などの理由から摂食困難となりやすい。食事は食べてこそ意義がある。「食べられない」ということは,単に栄養管理の問題のみならず,療養者や介護者の不安,焦り,苛立ち,恐怖など,心理面に与える影響も大きい。その対応として,昨今では咀嚼嚥下困難者が安全に摂食できるように食事の形態や硬さに配慮した食事である「介護食」への関心が高まっている。
しかし,広辞苑によると介護とは「高齢者や病人を介抱し,日常生活を助けること」であり,その言葉は受身的な印象が強く,療養者の主体的な食の楽しみは感じられない。
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