特集 「在宅看護」ってなんだろう?—実践に新たな光をあてる在宅看護学の誕生へ
【座談会】
—在宅看護学の誕生に向けて—実践を体系化し、新たな実践を育む「学」の役割
萱間 真美
1
,
川村 佐和子
2
,
村嶋 幸代
3,4
,
山田 雅子
1
1聖路加国際大学看護学部
2聖隷クリストファー大学
3大分県立看護科学大学
4東京大学
pp.925-934
発行日 2015年11月15日
Published Date 2015/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200320
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1人ひとりのニーズに向き合いながら、時代の要請に応える形で発展してきた在宅看護。
その発展の背景には、現場に起こっている「在宅看護とは何か」を探求し、それを人々が理解できる文字や数字、図柄で表現し、社会に発信し続けてきた“「学」に向けた取り組み”がありました。
現在の看護基礎教育では「在宅看護論」という科目名で扱われていますが、なぜ「在宅看護学」でないのでしょうか。「論」と「学」の間には明確な定義は存在しないようですが、在宅看護は単に論じられてきたわけではなく、サービスの特徴からさまざまに枝分かれし、それぞれが深みを増して発展してきていることこそ、在宅看護を学問しているということなのだと思います。
これまで在宅看護学を長年にわたり牽引してきた先生方に、それぞれの在宅看護学の発展経路を語っていただき、「実践」から育んだ「学」がそこに存在することを示していただきました。それにより「論」なのか「学」なのか逡巡する必要はなく、在宅看護学であることを確認することができました。
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