特集 緩和ケア病棟における看護管理上の悩み
緩和ケア病棟のあり方を考える―専門看護師の誕生に向けて
金井 昱子
1
1救世軍清瀬病院
pp.692-695
発行日 1996年10月10日
Published Date 1996/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900395
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はじめに
日本で緩和ケアの必要性が問われ始めてから20年,先駆的ホスピス病棟がつくられてから15年以上の経過をみる.死亡率第1位をがんが占めるようになって久しく,今やがんの罹患率は3人に1人という時代に入ろうとしている.
一方,新聞,雑誌,または専門家によるアピールにより緩和ケアの啓蒙がされているにもかかわらず,緩和ケア病棟の選択者は増えていない.厚生省による緩和ケア病棟承認施設は,1990年4月には全国で3か所であったが,6年後の1996年2月には22か所までに増え,緩和ケアプログラムを展開している病院を含めると,40施設になろうとしている.各都道府県1施設とは言えないが,居住地域の近くに緩和ケア(ホスピス)病棟がある時代になりつつあると言えよう.
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