連載 英国助産婦学生日記・【最終回】
新たな挑戦に向けて
日方 圭子
1
1英国・ロイヤルフリー病院
pp.275
発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100701
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●はじめてのローテーションが終わる
助産婦不足で満足な仕事ができない,と病棟の助産婦たちから声があがって婦長,マネージャーたちと話し合いが持たれた。以来,各シフトに助産婦が1人ずつ増え,以前よりずっと余裕を持ってケアができている。改善が難しいところもあるけれど,意見を汲もうとする姿勢は評価できるな,と感じた。
ある夜勤の日,母子室に日本人の初産婦さんがいた。日本人の産婦さんをお世話させてもらうのは英国に来てこれが初めて。挨拶すると,こんなところで日本語を聞くと予想していなかった戸惑いの後,「あー,よかったー」とほっとした声が返ってきた。日本人というだけでとても大きな信頼と期待を抱かれているのが感じられて,特別扱いするわけではないけれど,やはり「これに応えないと!」と気の張るシフトになった。
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