NURSES' VIEW
外来看護の新たな役割
鹿渡 登史子
1
1東京女子医科大学糖尿病センター外来
pp.265
発行日 1986年3月1日
Published Date 1986/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921346
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現代の生活様式の変化や,人工の高齢化は疾病をますます慢性化させ,医療も次第に専門化指向をたどってきている.それに伴って,看護者にも各分野のスペシャリストとしての役割が要請されるようになってきた.
医学が専門化する中で,臓器から細胞,さらに遺伝子へと,よりミクロ的な目が要求されるようになったのに対し,看護の目はいずれの分野においても臓器から人全体,さらに家庭,社会へと,マクロ的指向が要求されるようになっている.つまり,看護者の関心は,その人がその疾病を持ちながら,その人の生活の中でどのようにセルフケアができるようになるかにあるのであり,この事は現在世界中で取り組まれているプライマリ・ヘルス・ケアの立場から必要とされている保健活動の基本的な概念である.
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