--------------------
次号予告・編集後記
杉本
,
栗原
pp.178
発行日 2015年2月15日
Published Date 2015/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200116
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
あまりに奥の深い「意思決定支援」。つまり、それは何をすることなの? 本特集は、そんな素朴な問いから企画しました。巻頭を含め、宝物のような原稿が集まったと思う。それぞれディテールは違うし、耳に痛い指摘もあります。でも、共通してすべてが指し示すのは、「エンパワメント」と「人間性を回復すること、保つこと」。「人間性って?」と問われると困るのですが、何を選ぶにせよ、最期までその人が“目の光”を失わずにいられるほうへと共に歩むことが意思決定支援なのだと思いました。だとすれば、「訪問看護」のすべては意思決定支援なのかもしれません。そんなすごい仕事をしている看護師さんたちにこそ目の輝きを失わないでいてほしい。それが、私の数少ない明確な意思です。その光は、私の目にも光を灯してくれています。…杉本
京都のACP看護研究会(p.108)にお邪魔してきました。「もしものとき」について話すのは、とても怖いもの。とくに医療者からそのような話を切り出されたらご本人やご家族は動揺してあたりまえ、だから丁寧に寄り添うことが欠かせない、ということを日本におけるACPの第一人者である木澤義之先生が話されていました。予後予測や今後の選択肢など、医療者から伝えられる重要なことはとても多いですが、ご自分の人生をふりかえって、その締めくくりを考えるプロセスの主人公は、やはりご本人であり、ご家族です。その伴走者となるみなさんの実践の深さに感動しつつ、自分自身もまた一市民として、自分や家族の「もしものとき」について考えたり話したりする時間をもっともたなければと思いました。…栗原
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.