連載 くせものキーワード 第20回
ADL
藤井 博之
1,2
1保健・医療・福祉のキーワード研究会
2健和会臨床疫学研究所
pp.46-52
発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100610
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ADL(Activities of Daily Living)という言葉は,介護や看護,医療,リハビリテーションの世界でとてもよく耳にします。寝返りをうつ,起きあがる,立つ,乗り移る,歩く,衣服を脱ぎ着する,食事をする,排泄をする,入浴するなどの行為がどのくらいできているかを表しています。日本語では,ふつうは日常生活動作,時には日常生活行為,日常生活活動などと訳されます1)。「ADLの自立していない人の介護は,手間がかかる」「ADLの悪い人が入れるような病室は,空いていない」「ADLを拡大することが,リハビリテーションの目標だ」といったように使われます。
人が自分の身体で行なう行為や動作は生活のもっとも基本になる活動ですから,介護・看護や医療で援助をするとき「ADLの自立度」を評価してはじめて,その人にあわせた計画をたてることができる,というわけです。
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