特集 知っておくべき高齢者の評価法
各論
ADL全般―BI,FIM,IADL
阿部 和夫
1
1大阪保健医療大学/研究支援センター
キーワード:
ADL
,
BI
,
FIM
,
IADL
,
転倒・転落
Keyword:
ADL
,
BI
,
FIM
,
IADL
,
転倒・転落
pp.886-891
発行日 2011年11月15日
Published Date 2011/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102334
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ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)とは,食事,排泄,着脱衣,入浴,移動,寝起きなど,日常の生活を送るために必要な基本動作のことであり,身体活動能力や障害の程度をはかるためには重要な指標の一つである.
また,老年者では加齢とともに転倒・転落の頻度が増大し,骨折や硬膜下血腫などの原因となることが知られている.こうした転倒・転落は,ADLに対する本人あるいは介助者の認識が不十分なために起きることも多く,偶発的,突発的である転倒(Accidental Falls)は,ベッドからの立ち上がりや室内歩行などで生じることが圧倒的に多いことが知られている1,2).転倒の原因としては,患者側の内因子としての脳血管障害やパーキンソニズムなどの各種疾患と薬剤の作用,外因子としては環境要因と不注意などの高次脳機能障害が,注目されている.
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