特集 ADL
<随想>
ナースとADL/住宅改造とADL/雪国のADL
小野 里美
1
,
和田 正人
2
,
金子 実
3
1都養育院附属病院
2兵庫リハセンター
3美唄労災病院
pp.178-179
発行日 1975年4月15日
Published Date 1975/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100984
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われわれナースは患者と24時間接して,しかも患者が生活している場で接するという他の職種にみられない特徴をもっており,いわゆる家庭における主婦的立場だと思われる.
ねたきりですべて他人まかせだった老人たちがスプーンをもって食事をとる,ねがえりの時ベット棚をもって少しずつ自分で身体を動かす,自分で坐る練習をする,ナースの介助で車椅子にのって生活圏を拡げる又それぞれにあったOT,PT,STの訓練がドクターの指示ですすめられる.こういった過程の中で患者の表情もひきしまり,夜間譫妄のあった患者もだんだんなくなってくる.患者も自分で自分のことができる喜びを味わいはじめる,その喜ひがナースを勇気づけて一層やる気を作ってゆく,このかかわりあいを基盤に看護は展開されてゆくと思われる.
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