特集2 災害時,在宅療養者をどう守るのか② 新潟県中越地震
長岡市の状況と自立支援に向けた取り組み
小山 剛
1
1高齢者総合ケアセンターこぶし園
pp.230-234
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100103
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新潟県長岡市にある高齢者総合ケアセンターこぶし園(職員数293名)は,特別養護老人ホーム,グループホーム,デイサービス,ショートステイ,配食サービス,訪問看護,訪問介護,居宅介護支援事業などを運営する総合福祉事業体である。本体施設で提供するサービスに加えて市内7か所に「サポートセンター」を設置。これはこぶし園の在宅系サービスの拠点であり,エリア内で暮らす介護が必要な人の在宅介護を24時間365日の体制で支えている。この取り組みは,小規模多機能モデルの先駆者として,全国から注目を集めている。
10月23日以降,中越地方で続発した地震により,長岡市でも大きな被害が出た。人的被害は死者6名,負傷者2108名。建物の被害は全壊1395棟,半壊5537棟,一部損壊は4万9519棟にも及んだ(12月8日時点)。地震発生当時,園長の小山剛氏は東京に出張中だった。震源は新潟だと聞き,翌日からの予定をすべてキャンセルして長岡へ戻ることにした。レンタカーを借りて長野県に入り,直江津,柿崎を経由してなんとかこぶし園にたどりついたのは地震発生から約7時間後だったという。地震時のこぶし園の状況と,今回の災害から見えてきた課題について小山氏にうかがった。
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