看護管理 教育・研修・研究
学生の実習評価の見直し―学生の自己評価と指導者評価との比較から
小西 小夜子
1
,
山本 智子
1
,
花田 みどり
1
,
清岡 佳子
1
1国立療養所福岡東病院附属看護学校
pp.242-245
発行日 1994年5月15日
Published Date 1994/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901909
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はじめに
看護教育において,臨床実習は知識と技術の統合となる重要なものである.改正カリキュラムでは,学科目と同様に科目立てされ,実習評価は学科目における成績と同じ扱いとなっている.
従来,本学校での実習評価は,実習終了後学生の自己評価を臨床指導者へ提出し,それを参考に指導者評価がなされていた.その結果,学生の自己評価については,指導者から度々「学生は自己評価が高い」と指摘されていた.指導者の指摘する学生の自己評価の傾向は真実なのか,真実であるならばどうして高くなるのか,何が関係しているのか調べる必要が出てきた.
一方学生は,指導者に評価されることを意識して,自己評価をやや高めにしているという実情があった.そうであれば,学生は本来の自己評価をしていない.学生は何のために自己評価するのかが問われる.
そこで,学生の自己評価を臨床指導者へ提示せずに指導者評価をしてもらい,双方の評価の傾向を調査してみた.その結果をもとに,臨床指導者にとっての学生の実習評価の意味と,指導者の育成について述べてみたい.
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