看護管理の目・7
看護学生実習に見直しの機運が
川嶋 みどり
1
Midori KAWASHIMA
1
1健和会臨床看護学研究所
pp.752-753
発行日 1992年8月1日
Published Date 1992/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900168
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埼玉県では看護学生の病院実習の充実をはかる施策として,今年から「実習指導調整者」をおく病院に対して,設置補助金の交付(国・公立を除く)が決まった.すなわち,県の定める講習会を修了した実習指導調整者を設置する病院には,毎月支給される基本給及び諸手当(超過勤務手当を除く)と,知事が定める算定基準額の,何れか少ない額に2分の1を乗じた額を補助するという.平成4年度の算定基準額は,242万1,000円ということであるから,約120万円の補助となる.今年は32病院がその補助を受けたと聞いている.
自治体がこうした補助をする背景には,昨今の切実な看護婦不足問題があるに違いない.「臨床実習指導に一貫性をもたせて充実をはかる」という趣旨は,臨床実習を通じて1人でも多くの学生が,職業としての看護の魅力を肌で感じてもらいたいという思いに通じる.病院サイドから見ても,そうしたポストを作り講習を受講させることで,補助を受けられるのだから歓迎しない理由は何もないはずである.
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