特集 臨床実習指導者との連携
教育評価を通して自己をふり返る—臨床実習指導者が学んだこと
藤田 美津子
1
,
縄田 愛子
2
1山口大学医療技術短期大学部
2山口大学医学部附属病院
pp.216-228
発行日 1989年4月25日
Published Date 1989/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908647
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はじめに
医療は急速な技術革新を遂げ,その流れはますます激しいものとなりつつある.加えて人口の高齢化に伴い,国民の保健医療に対する要望も多様化してきている.その中にあって,看護が専門職としての機能を十分に発揮するためには,その基盤となる看護者の教育のあり方が問い直されなければならないことは,いうまでもない.1987年4月,厚生省が発表した『看護制度検討会報告書』は,21世紀に向かって期待される看護職者の要件の一つを「患者心理について人間として感性高く受容することができる資質(ヒューマニティ)を持ち,問題解決のための方法等を的確に判断する力を持っていること」1)と述べているが,自らの資質への問いかけこそ,現在の看護者に課せられた最大の課題である.
筆者の一人が所属する山口大学医学部附属病院においても,このような観点から,看護の場にある人々に対し,専門職業人としての自覚を促し,自己の向上と深化に努めるよう働きかけることを目的として,毎年,現任教育が行なわれている.
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