特集 マネジメント能力の向上を目指して
コンフリクトの理解―その概念と分析を中心に
阿部 典子
1
1東京女子医科大学看護短期大学
pp.155-160
発行日 1991年5月15日
Published Date 1991/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901815
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はじめに
看護婦は,その専門性,集団性,そして他医療従事者との相互依存性のため,対人関係のコンフリクトの発生頻度が高い状況の中で患者ケアを提供している1)2).職場で体験する対人関係上のフラストレーションは,コンフリクトの結果生じる.
コンフリクトは日常的現象である.対人関係におけるコンフリクトはその日常性のために,当事者以外には省みられることが少ない.しかし,コンフリクトは,人間の目標達成行動そのものを妨げたり,または,目標達成への意欲を減退させる結果へと導く可能性をもっている.また一方で,コンフリクトがより質の高いケア提供を目指した変革のきっかけになることがある.
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