連載 高嶋妙子のページジャック!・1【新連載】
理想と現実―リアリティショックについて
高嶋 妙子
1
1聖隷浜松病院
pp.288-289
発行日 1998年4月10日
Published Date 1998/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900807
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2000字の連載コーナーをいただくことになった.「書くことが好き」「自分の心が命じるままに表現したい」と,日頃臆面もなく言い放っていたことから持ち込まれた企画と思われる.いつものように「断らない」モットーで気やすく打ち合わせをしたものの,いよいよ本番となると,それなりに構えが生まれている.私は思いがけず自分の心を揺さぶるこのような緊張感も大好きである.
他人の顔色を気にしないで書くためには,相当厳密に自分自身を見つめなければならない.これが緊張の中身である.このような緊張に好んで挑戦したがるのは,何回かの体験の後に得られるであろう精神の高みへの憧憬からである.しかも,期待する成果が得られるか否かはひとえに自分の勇気にかかるという仕組みも,気に入っている.
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