実習日誌
理想と現実のギャップに悩む
米原 ヤス子
1
1山口大病院中検血液
pp.32
発行日 1974年7月1日
Published Date 1974/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200504
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今日は月曜日,1週間のうちで検体が集中して最も忙しい.朝出勤すると同時に物品請求書を書いていると,"今週からです.よろしく"と実習生がそろってやって来る."Aさん,Bさん,Cさんネ,よろしく"と実習予定表を手渡す."毎日午前中は患者の採血にあたってもらいます.午後からは各自予定表に従って実習してください."とその概略を説明する.その日から実習生たちは毎日午後1時近くまで,絶え間なく検査に訪れて来る患者のCBC採血,出血時間,凝固時間測定に4週間余り従事することになる.
始めはこわごわと指頭穿刺をして何回も失敗して患者に皮肉を言われたり,スメアがまずいと先輩技師に小言を言われたりしているが,2,3週間もするとさっさとすませてしまうほど上達し,患者の"ありがとう"と言うことばに即座に"お大事に"と応答できるほどの余裕を見せてくる.
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