特集 病院と看護学校
看護教育の理想と現実
内藤 寿喜子
1
1慶応義塾大学病院
pp.38-40
発行日 1976年6月1日
Published Date 1976/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205922
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4月を迎えて,どの病院でも多くの新人を受け入れ,その新人が1日も早く一人前の看護婦として活動することができるようにと,婦長や主任は教育,指導に苦心していることと思う.
毎年のことながら,4月は新人と同様に婦長や主任にとっても,大いなる期待とともに毎日が緊張の連続である.そして,卒業したばかりの新人が,看護婦としてどの程度できるのか--それを知ることから始まるのである.できる--ということのなかにはもちろん「手」をつかって「できる」ということもあるが,そればかりでなく,どう観察することができるか,どう判断することができるか,どう計画することができるか,どう行動することができるか,等々看護婦として仕事をするうえで必要と思われることが多く含まれている.また,ひとくちに新人といっても,看護婦あり准看護婦あり,さらに学校差ありとさまざまである.また,同じ学校で同じように教育をうけてきたからといって,同じレベルに達しているとは限らず,個人差の問題でもある.
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