特集 看護のエンパワーメント
独立して見えてくるもの
小橋 美栄子
1,2
1民間在宅看護協会
2在宅ケアのアドバンス
pp.51-54
発行日 1997年1月10日
Published Date 1997/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900549
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
訪問看護ステーションをはじめ,在宅ケアを担う職域は,従来の多くの看護職が占める職場ではなく,新たな看護小集団と位置づけることができる.この分野で働く多くの者に共通することは,看護の力のなさを感じるとともに,将来展望が明確に見えないという閉塞感である.
私が独立した時もそうであった.その多くは,看護をする力はあるものの,どこにどのように働きかければよいかという手段がないことから生ずる問題である.看護の視点のみから問題を解決しようとするために,解決の糸口が見えず,また成果が現われずに消耗するばかりであった.今まで看護職は,数の力の中で守られてきたことを痛感した.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.