特集 阪神・淡路大震災から1年―看護界の対応をみる
震災後の保健活動
谷口 昌子
1
1神戸市衛生局健康増進課
pp.166-171
発行日 1996年3月10日
Published Date 1996/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900462
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はじめに
誰もが予期しない激震が,ここ神戸市を中心とした阪神間および淡路島に大きな被害をもたらしてから,1年が経過した.交通は寸断され,通信,ガス,水道等のライフラインも破壊された中,約31万人の被災された方々がどのような思いで避難生活をされていたのかを思う時,胸が痛む.被災1年ということで,テレビをはじめマスコミ界もあの大惨事を放映する機会が多かったが,見るに忍びないものがある.ようやく神戸の街も倒壊したビルの撤去や道路の補修等も終わり,復興への足音が着実に聞こえてきている.ただ,あまりの空地の多さに何か虚しさを覚えるのも実感である.
しかし,さすが「神戸っ子」,地元の熱意で仮設の店舗や市場などが建設され,商売が始められている.どことなく活気が戻ってきていることも確かだ.
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