巻頭言
震災の後に
小髙 晃
1
1宮城県立精神医療センター
pp.918-919
発行日 2014年11月15日
Published Date 2014/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200023
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東日本大震災から3年8か月が過ぎた。当地・宮城県ではようやく復興住宅ができはじめたものの,未だ多くの方々が仮設住宅などでの生活を続け,依存症や自死の問題が浮上しつつある。巨大な災害からの立ち直りに向けて,長期的な視点と体制が必要とされている。一方,この時期に,幾分か冷静に震災当時を振り返る機会も増えてきた。
震災直後の外来では,多くの方が,地震・津波の不安や眠りが浅いことを訴えていたが,数か月を過ぎると,避難所の生活の中で生き生きと過ごせると話す方も出てきた。実家が被災したため,都市部での単身生活を決意した方もいた。
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