連載 これからの臨床現場を支えるために COVID-19を経験した米国の看護現場から・25
安全な職場環境づくりに向けて,職場における暴力の要因を知る
岩間 恵子
1,2
1ペース大学
2マウントサイナイ モーニングサイド病院
pp.68-71
発行日 2024年1月10日
Published Date 2024/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686202576
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健康的な職場環境(healthy work environment)には,安全な職場環境づくりが必要です。今回は前回に引き続き,職場における暴力として問題視されているワークプレイス・バイオレンス(workplace violence:WPV)について掘り下げていきます。
暴力と聞くと,殴る,蹴るなどの身体的な暴力を想像されるかもしれませんが,WPVにはさまざまな形の暴力が関係しています。WHO(世界保健機関)の定義によると「身体的,性的,言語的,心理的な虐待や職場での嫌がらせなど,医療従事者が受ける仕事に関連した虐待,脅迫,暴行を伴う事件」とされています1)。統計によると,約62%の医療従事者がWPVを経験していると言われていますが,その中でも,看護師が最も多く被害を受けています2)。
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