連載 これからの臨床現場を支えるために COVID-19を経験した米国の看護現場から・21
ビーコン・アワード(Beacon Award)を通して健康的な職場環境づくりを考える
岩間 恵子
1,2
1ペース大学
2マウントサイナイ モーニングサイド病院
pp.826-829
発行日 2023年9月10日
Published Date 2023/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686202487
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本連載では,磁石のように看護師と患者を引きつける,優れた看護を提供する医療機関を認証するマグネット認証(Magnet Recognition®)と,優れた看護を実践するために欠かせない要素や方法について数回にわたり考えてきました。このマグネット認証は医療機関に対して与えられるものですが,今回のトピックのビーコン・アワード(Beacon Award)は,スタンダードの環境として優れた質の看護を行う病棟に与えられるものです1)。
新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより,私の働く病棟を取り巻く状況が1番厳しかった2020年4月に,初めてこの賞を受賞しました。次々に患者が亡くなる戦場のような状況で心身共に疲れ果てながらも,前に進むしかなかった極限状態の中で,受賞のニュースは病棟を活気付け,チームワークを強化しながらコロナ禍を切り抜ける力を与えてくれました。賞を受けるまでの過程を通して学んだのは,受賞することがゴールではなく,それを受けるに当たって病棟が一丸となり,よい看護の実践をつくり上げていく過程に価値があるということです。
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