連載 Happy Nurses=Happy Patients 看護力の高い組織を育む・11
患者満足とミッションマネジメントを考える—よりよいケアを提供するために
竹熊カツマタ 麻子
1
1筑波大学医学医療系 国際看護学
pp.588-590
発行日 2017年7月10日
Published Date 2017/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200748
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主観的な患者満足度評価が与える病院経営への影響
米国のヘルスケアの環境において,患者の医療サービス経験についての主観的満足度と,ケアについての満足度というものがこれだけ重要視された時代は今までなかったでしょう。
現在,米国の医療機関では患者の主観的な満足度(Patient SatisfactionまたはPatient Preference)について,調査を行っています。具体的には,HCAHPS(Hospital Consumer Assessment of Healthcare Providers and Systems)1)という指標に基づき,「病院で受けるケアにおいてどのような経験をしたか」に関する27項目にわたる調査です。病院を退院した患者リストの中から抽出された対象退院患者の自宅に,第三者である民間会社から調査票が直接送られます。送り返された調査票を集計した後,病院のスコアとして公開されるのです。この調査は毎月実施され,その集計結果は全国の病院の平均値と比較され,各病院がどれくらい患者にとって満足のいくケアを提供しているかが情報として公開されます。
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