連載 感染管理のメチエ・3
[座談会]感染管理の未来と可能性―病院から地域を巻き込む
藤田 烈
1,2
,
岩田 健太郎
3
,
大曲 貴夫
4
1東京大学大学院医学系研究科 生物統計学疫学予防保健学分野
2日本看護協会認定看護師感染管理分野
3神戸大学大学院医学研究科 微生物感染症学講座感染治療学分野
4静岡県立静岡がんセンター感染症科
pp.335-339
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101721
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2009(平成21)年の新型インフルエンザ対応の教訓から,日本の感染管理体制全体のボトムアップ,そして感染管理に限らず組織内で専門性をもつスタッフが能力を発揮し,協力を得るためには具体的にどのように行動すればよいのか,その方法などが続けて議論されてきた。最終回では改めてICNやICDを含めた感染管理専門スタッフに焦点が当てられ,近い未来での果たすべき役割がテーマとなった。
所属している病院組織の中だけではなく,地域へ,外へ。大きな視点をもって感染管理を行なっていくこと。そういった働き方に専門性をもつスタッフだからこその可能性が見つけられるという。加えて日本のICNは世界でも稀な充実した教育プログラムをもち,きわめて優秀とされている。しかし,そのリソースを十分に活かしているとは言い難いのが現状だという。
果たして所属組織のみならず地域へ出て専門性を存分に発揮するためには感染に関する知識,スキル以外にどのような能力が必要なのだろうか。
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