特集 産科医療の充実と看護管理―院内助産所・助産師外来を中心に
産婦人科の休止と再開を経験して―看護管理者の立場から
井上 幸子
1
1八尾市立病院看護部
pp.764-767
発行日 2008年8月10日
Published Date 2008/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101284
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産婦人科医の引き上げによる診療休止
八尾市立病院は,1948(昭和23)年4月の八尾市誕生後,1950(昭和25)年2月に市立八尾市民病院として,内科・外科・産婦人科・歯科・放射線科の5科,病床数32床で開院した。1953(昭和28)年2月に八尾市立病院と名称変更し,多くの変遷を経て,2004(平成16)年5月には全16診療科を有する380床の急性期病院として新築移転した。
新病院は日本初の運営型PFI(private finance initiative)事業や総合医療システムを導入し,十分な設備を整えており,産婦人科も医師3人,助産師20人,看護師4人体制でスタートした。しかし,2004年10月,開業により産婦人科部長が退職した後は,全国的な医師不足により後任部長の選任が困難になった。関連大学からの短期間配置予定などが決定されたが,2005(平成17)年2月には他の医師も退職予定となり,結果的に2005年6月で産婦人科医を全員引き上げるとの通告を受けた。
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