特集 産科医療の充実と看護管理―院内助産所・助産師外来を中心に
インタビュー●院内助産所・助産師外来に関する厚生労働省の認識と支援策
小野 太一
1,2
1前・厚生労働省医政局看護課
2現・厚生労働省保険局医療課保険医療企画調査室
pp.762-763
発行日 2008年8月10日
Published Date 2008/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101283
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院内助産所・助産師外来への期待とその背景
厚生労働省(以下,厚労省)では,さる3月20日に「院内助産所・助産師外来を進めよう――先駆事例に学ぶ」と題するシンポジウムを開催し,多くの参加を得て先行施設の実践を共有しました。また,2008年度予算において,院内助産所・助産師外来の開設やそのための研修を補助する事業費を計上し,支援に取り組んでいます。
助産師外来や院内助産所は以前から先進的な施設で実践されていましたが,ここに来て注目された背景としては,いくつかの要因があると思います。そのなかの1つは産科医が足りないという社会的状況であり,もう1つは助産師という資格を十分に活かすための環境の整備,さらには妊産婦の側のニーズの高まりもあります。特に医師との協働・連携関係の下で助産師の専門性を発揮する方策を模索するなかで,すでに行なわれていた助産師外来や院内助産院の取り組みに着目し,ぜひ厚労省としても推進していくべきではないかと考えるに至ったわけです。
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