ヒューマンバイオロジー--臨床への展開 先天異常--最近の診断と管理
遺伝相談--私はこうしている
産婦人科の立場から
竹内 正七
1
,
本多 達雄
2
Shoshichi Takeuchi
1
,
Tatsuo Honda
2
1新潟大学医学部産婦人科教室
2新潟大学医療技術短大部
pp.946-948
発行日 1985年12月10日
Published Date 1985/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207295
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産婦人科における遺伝相談では,その内容を,①性異常・不妊・不育症関連,②妊娠プラスアルファ関連,③出生前診断関連,④一般的遺伝相談,の4つに大別することが可能であるが,①〜③は産婦人科での相談では高頻度なので,④の占める割合はたかだか50%程度と,他での遺伝相談に比べて低率となるのが特徴といえる。すなわち,いい換えれば,産婦人科における遺伝相談では,一般的遺伝相談の他に,それとほぼ同数の産婦人科に特微的な内容の相談が行われているということになるが(表1),これら①〜③のごとき産婦人科に特徴的な内容の相談にあたっては,倫理的,道徳的,また教育的,哲学的見地から,種々の創意・工夫を必要とする場合が多く,私達もあれこれと暗中模索の傍ら,より良い対応への追求を試みているというのが現状である。
以下,私達が行っている対応例の1〜2について触れてみようと思う。
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