連載 看護管理に活かすコーチング・カウンセリング術[2]
コーチングとカウンセリング それぞれの得意分野を知ろう
池田 優子
1
1公立藤岡総合病院
pp.144-148
発行日 2004年2月10日
Published Date 2004/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100439
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前回は,コーチングとカウンセリングに共通の3つの考えをお話ししました。今回はコーチングとカウンセリングの得意分野に焦点を当てていきますが,その前に1つだけ確認しておきたいことがあります。それは,「なぜ,いま,看護管理をしていく上でコーチングやカウンセリング術が必要なのか」ということです。
ワンパターンの指示・統制のリーダーシップをやめて,バリエーションのある管理手法を身につけよう
先行きの見えない変化の時代,明確なビジョンをもった強力なリーダーが必要とされています。このようなとき,他者への思いやりや協調性だけでなく,根拠をもった明確な提案ができ,他部門と交渉・調整できるリーダーがいれば本当に心強いものです。しかし,その反面,このようなリーダーの場合,時として自分が判断力や実行力がある分,同じ行動をスタッフに求める結果,何度言っても変わらないスタッフを見ると,非難しがちになります。結局は「相手が変わるような関わりや指導ができない自分の問題」に戻らざるを得ないのですが,スタッフにもっとやる気をもってほしいという期待があっても,叱咤するだけでは効果が上がらないことが多いのです。
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