連載 組織マネジメントツール バランスト・スコアカードの基本のキ[2]
公的機関などの非営利組織のBSC―病院での適用の前段階として
熊川 寿郎
1
1東京都老人医療センター
pp.150-153
発行日 2004年2月10日
Published Date 2004/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100440
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1980年代後半以降,先進国は工業化社会から情報化社会へと大転換しました。そのため,無形資産が企業の存続にとって重要なポイントとなり,バランスト・スコアカード(BSC)は企業の経済的価値を正確に測定するための新しい業績評価システムとして開発されました。その後,BSCは組織の戦略マネジメントシステムへと進化しています。
今日のBSCには「戦略マネジメントシステム」「コミュニケーションツール」「業績評価システム」の3つの側面がありますが,そのなかでも「財務」「顧客」「内部プロセス」「学習と成長」の4つの視点で,組織のビジョン・戦略を全職員に誤解なく伝え,組織が一丸となって目標に向かうように仕向けるための仕組み(戦略マネジメントシステム)が特に注目されています。また一方で,BSCの業績評価システムに注目して,病院の評価など組織の「格付け」ツールとして使うこともあります。
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