連載 機能する看護部組織を創る対人関係技法・最終回
「めざす看護」を語り合える組織風土を創る
池田 優子
1
1高崎健康福祉大学短期大学部
pp.1044-1048
発行日 2005年12月10日
Published Date 2005/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100289
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本連載を終了するにあたり,看護部を管理するうえでのマネジメント能力がいかに重要であるかをお話しするつもりでした。看護部の活動がどこへ向かっているのかを,管理者によってわかりやすく見える形で提示することができると,「この病院の看護はちょっと違う」「この病院の看護師として働きたい」という吸引力をもった組織となっていけるからです。そして,そのためにはトップマネジャーの姿勢が重要であり,聴く耳をもち自分の考えを部下にわかってもらえるよう伝えることや,自分のやれることとやれないことを見極め,やれることをあきらめず責任をもって遂行することの大切さをお伝えしたいと思っていたのです。
しかし今回は,「看護管理は何のためになされるのか」という原点を確認し,そのことを読者の皆さんとともに考える場にしたいと思います。というのも今年の夏,筆者に早期胃がんが見つかり,1か月あまりの入院生活をしたのです。そのとき感じた思いが,いま看護管理や看護部組織を機能させていくにあたり,「大切なことは何なのか」を改めて考えさせられるきっかけになったからです。
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