BOOK REVIEW
『オレム看護理論にもとづく 看護サービス管理の実際』
原田 博子
1
1萩市民病院
pp.1013
発行日 2005年12月10日
Published Date 2005/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100277
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待望の本格的理論書
日本看護協会による認定看護管理者認定審査は,今年度で第9回目を迎えます。その登録数は全国で134名(2005年1月現在)になりましたが,その数はまだ十分とはいえません。また,大学教育のなかで看護管理を専門的に学ぶには,全国にいくつかの看護系大学院があるのみです。看護理論が看護管理に有益であるという考え方は,1980年代から始まったばかりです。いままでは企業経営学など,他の領域から借用した知識であったと言われても仕方がなく,本書のような本格的理論書が待ち望まれていました。
オレム看護理論に関する翻訳者といえば,今回もそうであるように小野寺杜紀氏だと誰もが認識しているかと思います。『オレム看護論』は日本語版では第4版まで改訂が進んでいますが,そのたびにオレムは新しい知識と洞察とを看護にもたらしたといわれています。そのオレムの著書の翻訳に長年携わってこられた小野寺氏だからこそ,あとがきで「身近なところから着手し,看護指向的機能と管理指向的機能の両方を併せもつ看護管理者がリーダーシップを発揮していくことが必要」,といえるのだと実感します。
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