連載 個人の進化と組織の活性化をもたらす ナラティヴプラクティス・5
ナラティヴ風土をつくる
髙橋 清子
1
,
福田 敦子
2
,
紙野 雪香
3
,
森岡 正芳
4
1千里金蘭大学看護学部
2神戸大学大学院保健学研究科
3大阪府立大学大学院看護学研究科
4立命館大学総合心理学部
pp.862-865
発行日 2019年9月10日
Published Date 2019/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686201391
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はじめに
Cさんはナラティヴプラクティスに参加した当時,回復期病棟でリーダークラスの看護師でした。現在は主任です。Cさんが勤務する病院は,温暖な気候と青い海,草木の香り豊かな緑に囲まれた環境にある総合病院です。筆者はCさんが入職した当時病棟師長だった看護部長ともお話をしました。この病院のある土地柄のように,看護部長はとてもおおらかで明るく,あたたかみのある方でした。そして「自分たちがしたい看護を大事にする」「地域に根差した心あたたかな看護」を目指していました。
Cさんは業務に流されている日々に疑問を抱き,看護を振り返ることや看護を語ることを病棟でやっていきたいという思いから,自ら希望してナラティヴプラクティスに参加しました。それから1年後のCさんの進化と,ナラティヴアプローチを用いた組織への働きかけの実際について見ていきます。
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