特集 ある看護チームの挑戦―『脳治療革命の朝』の現場から
看護組織の変遷とチームの職場風土
粕谷 由美
1
1日本大学医学部附属板橋病院救命救急センター
pp.622-623
発行日 2000年8月10日
Published Date 2000/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901992
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はじめに
当救命救急センターは,今年で9年目を迎えている。開設当初,「最先端の医療現場で働ける」という一種のあこがれからこの職場を希望し,入職したスタッフも少なくなかった。生命にかかわる瀕死の状況で搬送されてくる患者を救命し,社会復帰に向けての看護を実践する充実感や満足感を得ることが,初期のスタッフみんなの思いだった。しかし現実は,刻々と病態の変化する患者に対して,瞬時に対応できる看護能力が求められ,毎日が緊張の連続であった。
私たちは,開設時から現在に至るまで,仕事に対する不安など,じつにさまざまな問題やストレスに直面しながらも,良い職場風土づくりをめざし努力してきた。8年間の私たちの職場風土は,その時々の看護組織に影響され変わってきた。その変遷を辿ってみたい。
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