焦点 文化人類学的研究方法
研究
食養生を持続している人の食生活の実態と食養生を持続させている要因について
和田 素子
1
1高知中央高等学校
pp.185-208
発行日 1990年4月15日
Published Date 1990/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900248
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1.はじめに
人間が生きていく上で,食の問題は重要なものである。日本においては,昭和30年代の高度経済成長に伴って,それまでの栄養不足の状態から脱して,欧米型の食生活のパターンに移行している。現代では過剰栄養といわれる時代になり,さらに寿命の延長とあいまって,肥満,高血圧,がんなどの成人病が問題になってきている1)。
そのような中で,いわゆる“健康ブーム”が起こっており2),その中の食生活を中心とした健康法の1つとして,食養,玄米菜食,正食,自然食,マクロビオテックなどといわれる食養生がある。これらは現在,治療食または健康のための食事として人々の間で行なわれている。
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