活動報告
看護師基礎教育での保健師による授業―学生がメッセージキルト展を自主企画するに至る学習体験
金子 道子
1
,
荻野 博子
1
1品川区保健センター保健サービス課
pp.254-258
発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100462
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はじめに
品川区保健センターでは,昭和大学医学部附属看護専門学校から健康教育についての講義を依頼され,2日間の講義「保健所の健康教育の実際I,II」(表1)を受け持つことになった。依頼の内容は,介護保険制度が開始し,看護師国家試験でも地域での看護活動の視点が重要視されてきているため,「健康日本21」の地域展開などを含めて,保健所での健康教育の実際を学生に教えてほしいというものだった。
いま地域では,若い世代へ若者たち自身がメッセージを送り,活動を広めていく「ピアエデュケーション」や,ボランティア活動が注目されている。保健活動も,保健所などが全面的に企画・実施を担うスタイルから,健康について学んだ住民たちによる主体的な活動を支援するスタイルへと変わりつつある。今回の「健康教育の講義」でも,そのような近年のダイナミズムを反映したものにしたいと考え,講義内容を組み立てた。
その結果,この講義をきっかけに,学生たちが学園祭で「STOP AIDSメッセージキルト展」を企画し,大きな反響があったので報告する。
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