特集 動きだした「介護予防」戦略の現在
この事例のここがポイント!
藤内 修二
1
1大分県福祉保健部健康対策課
pp.920-921
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100338
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①地域型在宅介護支援センターからの継続性
地域包括支援センター(以下,センター)の役割である地域包括支援体制の構築には,地域の関係機関や住民組織・団体とのネットワークが重要である。地域包括ケアを実現するには,総合性(高齢者の多様なニーズに総合的に対応する),包括性(保健,福祉,医療サービス,住民組織活動など多様な社会資源を有機的に結びつける),継続性(加齢に伴う高齢者の心身の状態の変化に応じて,Quality of Lifeの維持・向上のために,必要な支援を継続的に提供する)が求められるが,これらの3つの特性を1つの機関や組織ではとうてい満たすことは困難だからである。
秦野市の事例では,地域型在宅介護支援センター時代のネットワークをいかすことが方針として明確に打ち出されている。新たに地域包括支援センターに指定されたセンターの職員から,「地域に出たいが,どうやって出て行ったらいいかがわからない」という声が聞かれる自治体もあるなかで,秦野市では,これまでの活動によって培ったネットワークをいかそうとしている。こうした活動の継続性は,大いに評価されよう。
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