特集1 分野別 事例で学ぶ「個別のマネジメント」
保健師による「個別のマネジメント」とは―実践事例にみるポイント
藤内 修二
1,2
1大分県福祉保健部健康対策課
2前ヘルスプロモーション研究センター
pp.1016-1020
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100217
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なぜ,いま,個別のマネジメントか?
介護保険のケアマネジメントに代表されるように,さまざまな職種が個別のマネジメントに関わるようになり,そのためのアセスメントツールも開発されてきた。MDS-HCに代表されるアセスメントツールは個別のケースが有する課題やリスクを明確にできる優れたツールであり,抽出された課題について,ケアプランを作成する仕組みになっている。
こうした個別のマネジメントは保健師が大切にしてきた個別のケースに対するマネジメントとどこが異なるのであろうか。白澤はケアマネジメントを「対象者の社会生活上でのニーズを充足させるため,適切な社会資源と結びつける手続きの総体」と定義しているが1),対象者のニーズの把握や「適切な社会資源と結びつける手続き」は,それぞれの職種がもつ専門的なバックグラウンドや経験,立場によって異なっているはずである。本特集では,保健師が行う個別のマネジメントの意義や特徴について,事例を通して考える機会を提供したい。
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