看護教育の方法と課題 教育現場での悩みを解決するために・12
書き残したこと
沼野 一男
1
1玉川大学
pp.387-393
発行日 1985年6月25日
Published Date 1985/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908115
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この連載の原稿を書くのも今月が最後である.あらためて初めから読み返してみると,最初に立てた執筆計画とかなり違っている.動機づけと学習意欲,問題解決能力の育成,教育機器の利用,英米の大学教師教育など,初めの執筆メモにはあって実際には書かなかった項目がいくつかある.しかし,書くつもりで書けなかったことがあるということは,逆に考えれば,1年間とにかく毎月30枚近くの原稿を書けるだけのご意見やご質問を読者からいただけたということである.励ましのお手紙や資料をお送りくださった方々,直接に看護や看護教育の実践についてお話をきかせてくださった方々を含めて,あらためてお礼を申しあげる.
今月は書き残したことを書く.第2回で読者からのご意見を分類したが,そのうち‘私が発言できるためには,さらに詳しい情報が必要なもの’あるいは‘私には発言の能力も資格もないもの’の項に入れたご意見についてである.昨年この連載を始めた時に比べれば,看護教育についての私の知識はいくらかは増したと思うが,もちろん十分ではない.したがってここに書くことは単なる問題提起に終わってしまうかもしれないが,読者が看護教育についてあらためて考える場合の叩き台にでもなればうれしいと思う.
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