特集 学生の研究指導
看護研究と学生指導
山田 里津
1
1三井記念病院高等看護学院
pp.6-10
発行日 1983年1月25日
Published Date 1983/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907770
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看護学教育は原則として職業教育であることは間違いない.学生たちは限られた期間に看護学の課程を履習しなければ,その資格を得ることはできないし,従って免許も獲得できない.看護学教育の目的は,‘看護婦’という職業人になるための人を養成する以外に何ものもない.千葉大学に日本で初めて看護学部が誕生したのはつい最近のことであるが,これとても看護学研究者を養成するのではなく,ましてや看護婦の管理者を養成するという社会的責任は存在するはずがない.
さりとて,大学における看護学教育が意味を持たないという偏見はさらさらない.むしろ,我が国においては遅きに失したきらいがあり,ほかの職業教育に比べてその数は著しく少なく,規模も問題がないとはいえない.‘看護学’は存在する,存在しないの論議さえ続いている現今であることも確かである.
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