臨床に資する看護研究―私の研究指導 第1部 学生に対する私の研究指導
学生に対する事例研究指導の実際―思考する力をつけるために
一戸 とも子
1
1弘前大学医療技術短期大学部看護学科
pp.942-945
発行日 1998年11月30日
Published Date 1998/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901958
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はじめに
本学の看護研究は,ほとんどが看護過程の全容を扱うヒストリカル・スタディであり,スタディのレベルにある.思考訓練・学習としての事例研究は,学生にとって思考能力や看護観形成の意味が大きく重要な教育方法の1つととらえている.
私は平成9年度に小児看護学実習で4つの事例研究を担当した.その中の1事例の指導過程を振り返ってみたい.この事例研究は,受け持ち当初には学生の問いかけにほとんど反応しなかった患者が,実習後半には不安・悩みを表出するようになったのであるが,その患者の変化に焦点を当て,原因を明らかにしようとする因子分析的な取り組みであった.
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