臨床に資する看護研究―私の研究指導 第1部 学生に対する私の研究指導
【論文】学童期にある白血病患児への看護―信頼関係の確立を目指して
菅野 亜紀
,
鈴木 和美
,
花田 由紀子
pp.946-949
発行日 1998年11月30日
Published Date 1998/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901959
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はじめに
病児は病気や入院生活の中で,様々な苦痛に直面し,精神的な衝撃を受けると考えられる.
患児は初めての入院であることも影響してか,スタッフや学生の問いかけにあまり反応がなく,他患児との交流もほとんどなかった.稲岡は,「自分の率直な気持ちや感情をオープンに言語化できるには,相手を信頼し共感的理解に基づいて受容され,思いやりや深い関心が持たれるという確信があってこそ初めて可能であるものである」1)と述べている.そこで私たちは患児の気持ちを理解し,援助していきたいと考えた.私たちの行ったはたらきかけ,それに対しての患児の変化を通して学び得たことを報告する.
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