連載 ワークで学ぶ在宅看護論・7
在宅における洗髪方法―方法論Ⅱ「日常生活援助の工夫①」
桑原 光代
1
,
網野 寛子
2
,
大塚 廣子
3
,
高橋 順子
2
1都立府中療育センター看護科
2都立板橋看護専門学校
3都立府中看護専門学校
pp.74-76
発行日 1998年1月25日
Published Date 1998/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901770
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はじめに
清潔は,日常生活にとっては欠かせない.ほとんどの人が,あたり前のこととして習慣化している.しかし,在宅で療養している人の場合は,清潔に関するニードは援助者に気がねして我慢していることが多い.
一人暮らしの80歳台の女性のお宅に学生と一緒に訪問したときのことである.その人には,高血圧による脳出血で左片麻痺がある.自宅にお風呂はなく,2週間に1回,入浴サービスを受けていた.学生が,「どんなことにお困りですか」と尋ねると,即座に「髪を洗ってほしい」という.週1回,息子にリハビリテーションのため病院に連れて行ってもらっている.しかし,2週間に1回の入浴時の洗髪だけでは髪がベタベタして気持ちが悪い.リハビリテーションには行きたいが,人に会うのが恥ずかしいという.
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