連載 公衆衛生学―見方を変えたら・9
覚せい剤中毒
清水 英佑
1
1東京慈恵会医科大学環境保健医学教室
pp.73
発行日 1998年1月25日
Published Date 1998/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901769
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しゃぶしゃぶといえば鍋料理だが，シャブというと厄介な物質となる．俗称ガンコロとかユキネタともいわれるが，実は覚せい剤である．
昭和15年からヒロポンという商品名で販売され，深夜労働者や受験勉強中の学生などが好んで用いた．第二次世界大戦の時には日本軍の特攻隊員が使用していたと聞く．しかし慢性中毒者が増加し，社会問題となったため昭和26年に覚せい剤取締法ができ，以後密造となった．最近では韓国や台湾からの密輸入がほとんどである．
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