連載 ワークで学ぶ在宅看護論・9
療養者と家族の情報の整理ができる看護過程―方法論Ⅲ「導入,プロフィール整理」
高橋 順子
1
,
大塚 廣子
2
,
網野 寛子
1
,
桑原 光代
3
1都立板橋看護専門学校
2都立府中看護専門学校
3都立府中療育センター看護科
pp.234-237
発行日 1998年3月25日
Published Date 1998/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901803
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はじめに
看護婦が訪問すると,介護にあたっていた年老いた妻の顔に,ホッとした笑顔がみられ,今まで生きてきた夫婦の思い出話に花が咲く.結婚当初の希望に燃えた日々を生き生きと話す姿に,援助される者もする者もやさしい穏やかな気持ちになっていく.毎日の介護の厳しさ,不安など,本音が出やすい関係がなりたっていく.そうなると,今抱えている問題を発見でき,援助計画の変更や修正が可能となる.
このような関係ができるのは「生活している看護の対象者」として理解できていることが必要である.この方法論Ⅲの授業のねらいは,こうした関係を築くことにあり,今まで学習してきた知識を統合し,実際の在宅看護での援助につなげられるように,思考する力と方法について学ぶものとする.方法論Ⅲは,1単位15時間とし,授業計画は表1の通りである.
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