調査・研究
心肺蘇生法の学内実習の取り組みと学習効果―効果的な「救命救急看護」学内実習をめざした授業紹介
内田 宏美
1
,
稲本 俊
1
1京都大学医療技術短期大学部看護学科
pp.46-50
発行日 1997年1月25日
Published Date 1997/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901544
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はじめに
近年,医療の高度・先進化に伴って,医療現場では高度な生命維持管理を看護婦が行うようになり,救命救急の分野での専門看護師も生まれようとしている.一方,高齢社会の到来と価値観の多様化により,病院以外の場での医療管理ニーズが急速に高まりつつある.これらを背景として,看護基礎教育においては,将来あらゆる場面で救命救急看護を実践していくための基礎的能力の育成が求められていると考える.
我々は,救命救急看護を学ぶには実践的な学習が重要と考え,制約の多いカリキュラムをやりくりして学内実習を行ってきた.当初は外科系看護実習の中に位置づけられていたが,あらゆる領域にまたがる基本であるという認識から,1989年のカリキュラム変更後は,クリティカルケアを担当する教官がコーディネーターとなって,全教官で指導に当たっている.われわれの担当した1992年以降の実習前後の小テストによる評価から,実習の成果を検討したので報告する.
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