連載 看護学教育研究実践への提言・15
小児看護学教育研究の動向と今後の課題
舟島 なをみ
1
,
定廣 和香子
2
1千葉大学看護学部基礎看護学講座看護教育学教育,研究部分野
2千葉大学博士後期課程
pp.531-535
発行日 1995年6月25日
Published Date 1995/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901137
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はじめに
我が国が看護カリキュラムに発達モデルを導入し,看護学の一領域として小児看護学を位置づけてから30年近くが経過しようとしている.1990年のカリキュラム改正においても,小児看護学は旧カリキュラムとほぼ同様に位置づけられた.しかし,小児看護を取り巻く環境は,小児人口の減少,核家族化,小児疾病構造の変化などと刻々と変化しており,看護基礎教育におけるこの変化への対応は,重要な検討課題の1つである.
筆者の現在所属する看護教育学教育・研究分野においては,看護教育学を看護学各領域に普遍的に存在する教育学的要素を教育研究対象とする学問である1)と定義する.ここで言う看護学各領域に普遍的に存在する教育学的要素とは,「看護教育カリキュラム」「看護学教育研究方法」「看護学生」「看護教師」などである.本稿では過去5年間に発表された小児看護学研究を看護教育学的視点から分析し,先に述べた課題に対する検討を試みる.
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