特集 看護教育をより豊かに―教員も一般教養科目の視点を持とう
生と死にたずさわる―哲学および教育哲学と看護教育
三井 善止
1
1玉川大学文学部
pp.326-329
発行日 1995年4月25日
Published Date 1995/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901096
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はじめに
看護教育の果たすべき役割には当然のことながら看護技術に関する教育,いわゆる専門的教育がある.それに加えてそれを支える基礎的教育があるといえようが,ただそれだけではなく看護教育にあたっては他のさまざまな事がらが関わりをもつことによってその本来の役割を果たすことができよう.たとえば,看護教育にとって諸学問が教えることはきわめて有意義なものなのである.
ここでとりあげた哲学の分野,さらには教育哲学の分野もそのひとつである.では哲学や教育哲学が看護教育に対してどのような意味をもっているといえるであろうか.ここで哲学とは何か,教育哲学とは何かについて議論するような,いわゆる学問論をすることはあまり意味がないと思われるので,それよりもむしろ哲学や教育哲学がどんな風にもの事をみているのか,考えているのか,について述べていくことにしたい.そして,それらのものの見方や考え方を通して,それらが看護教育にとってきわめて大きな意味をもっていることを,それぞれに理解し考えてもらえればよいのではないかと思う.
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